当初は箱に窓、というパタンで設計を始めたが、バルコニーの腰壁として現れる幅1mのコンクリートの帯を全体に拡大してはどうかと思い始めた。柱と梁を幅1mのコンクリートの帯のグリッドに吸収させる。断面は上下方向に3分割、平面は奥行方向に3分割。それだけでできている。本体としての箱と付属物としてのバルコニーというヒエラルキーもなく、窓という記号を使わずに、全体を「帯のグリッド」として設計できたと感じた。
「BUILDING K」から4つの住宅(「ビルの家」「倉庫の家」「小屋の家」「家の家」)までは建築の全体を記号の塊としてとらえるのに精一杯であった。3つのアパートメントの習作を経て、建築を記号体から連続体へ取り戻せたという感触を得た。
Project Date: 2014.06.01
所在地:東京都目黒区
竣工:2014年6月
用途:共同住宅
構造:鉄筋コンクリート造
規模:地上3階
最高の高さ:7,705mm
敷地面積:70.16㎡
建築面積:36.30㎡
延床面積:122.52㎡
写真: 太田拓実
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